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3rd:だいこん

だいこん

◆成長

生育温度は17~22℃位で、冷涼な気候を好む作物ですが、温度による適応性は生育の段階によって違います。初期では5~6℃から35℃位までの幅広い生育ですが、肥大が始まった生育後半では5℃以下では生育が止まり、30℃以上では生育が制御されたり、阻害されたりすることが起きます。

生育前半は、葉や細根の生成、成長期で高温低温に比較的に耐えることが出来るが、根の肥大期では15~22℃と温度の要求幅が狭くなり昼の温度は20~22℃、夜の温度は17~18℃の条件下で肥大がスムーズとなる。根が成長肥大するには葉が十分に成長し十分な光合成が必要となるので、日照があることが望ましい。根部の肥大は、長日下で劣り、短日下で促進されるがあまり短すぎても光合成の減少が肥大を悪くする。

◆適土

耕土は深い膨軟な土壌で保水と排水を兼ね備えた土壌が適している。長根種では表土の深い沖積砂壌土や火山灰土に産地が成立しているが、軽土土壌では、光沢が不良となりス入りが早くなる。粘土質では肌が荒れ、ひげ根が多くなる。しかし老化が遅くなり肉質は緻密でス入りしにくくなる。土壌の最適PHは5.8~6.8であるが酸性には比較的強い方である。土壌が乾燥し過ぎると肥大根部の発育は悪く、ス入り空洞に成り易く、肉質は硬化しニガ味・カラ味を生じる。

◆抽苔

大根の抽苔は、種子感応性(シードプラントバーナリゼーション)に属し、0~12.13℃の範囲の低温に感応し、敏感温度は5~10℃とされている。晩抽系は低温は変わらないものの、低温遭遇時間の要求量が変わってくる。分化後は高温長日条件で抽苔が促進されます。

ディバーナリゼーション
夜間の低温感応を日中の高温で打ち消す作用で、24℃以上の高温が必要です。高温が4~6時間以上確保できれば完全に離春化されます。ただし毎日の反復が大切で、昼間温度が上がらない日が3~5日も続くと花芽分化を起こします。

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