top of page

カルシウムを吸わせるなら葉面散布剤

カルシウムは、3要素につ次いで多量に必要な要素で、主に根から吸収はされますが、植物体内では非常に移動しにくい要素の為

欠乏症は成長点・果実に多く発生します。(石灰欠乏症)

カルシウムを土壌に施す場合は、アルカリ性のカルシウム剤(石灰など)を使用しますが、土壌に施されたカルシウム剤は、

作物吸収させることよりは、土壌PH調整が主な目的となります。

なので、土壌中に多く使用してもあまり作物には吸収されません。

酸性・弱酸性の液体カルシウム剤は作物に吸わせることを目的として使われる肥料の為、非常に効率の良い肥料です。

カルシウムは、根の先端のみでしか吸収することが出来ず、また植物体内での移動もしにくいため、常に補給する必要性から

近年では葉面散布用の肥料として各種塩類の水溶性カルシウムが使用されるようになってきました。

養分としてカルシウムを施す場合、土壌にカルシウムを過剰に施すとPHの上昇による鉄・マンガン・ホウ素欠乏とミネラルバランス

が崩れることによるカリ・マグネシウム欠乏を引き起こす可能性があるので、注意が必要です。

また、雨が降ると葉の気孔から養分が流れでてしまいます。その多くは、ナトリウム・カルシウムですが、

上記のとおりカルシウムは吸収しにくい養分の為、可能ならば雨の前・後に散布することにより流出を最小限にし健康的な

葉っぱの育成につながります。

よく雨にあたり葉が黄色く雨焼けの状態になりますが、原因は根が水により呼吸困難に陥り葉の気孔を広げ根が出来ない

呼吸を葉で行います。その時に気孔から必須養分も流出し生育不良になっているといわれています。

カルシウムは、作物の細胞壁を作るのに重要ですが、吸収されにくい・移動遅い・一定方向にしか移動しないという性質があるため

​葉面散布剤にて直接部位にカルシウムを補給することが必要です。

bottom of page